INTERVIEW
マッチング事例 インタビュー
Vol.1経理を知り尽くした経営人材が、
組織変更後の管理部門の業務を効率化・最適化
背景・課題
一部事業譲渡に伴う組織変更により不在となった、管理部門の責任者を務められる経営人材を補充したい。大企業出身の理事長との円滑なコミュニケーションをとれる人材を希望。
成果
大手メーカーで30年に及ぶ経理経験を持つ人材を採用。経理をはじめとする管理部門の統括のみならず、運営部門との調整役、事業展開のアドバイザーとしても事業に貢献。
社会福祉法人池田さつき会
- 副理事長
- 藤本 法美 様
- 統括部長
- 司辻 匡史 様
喉から手が出るほど欲しかった
理事長との調整もこなせる優れた経営人材
池田さつき会は、北摂の大阪府池田市・豊中市・箕面市を中心に多彩な福祉施設を展開し、地域密着の福祉サービスを提供する社会福祉法人です。2022年、グループ会社のM&Aに伴い一部事業を譲渡したことで、経理をはじめとする管理部門の責任者が不在に。その人員補充が急務となりました。経理・財務をメインに総務や人事も取りまとめることができるスキルを備え、大企業出身の当法人の理事長との調整も円滑に進められる方を探していたところ、かねてよりお付き合いのある池田泉州銀行様から横井さんをご紹介いただきました。
すでに、人材紹介会社や求人広告を通して複数の候補者の面接を進めていましたが、横井さんの持つスキル、人柄、本気度に触れ、採用を決めさせていただきました。(藤本)
地域金融機関の
手厚いフォローで採用活動の負担も大幅減
まず、池田泉州銀行様のご紹介という点に安心感がありました。なぜなら池田泉州銀行のご担当者である下川様が、私たちの求める人物像をしっかり把握してくださっていたので、必ずマッチングする人材をご紹介いただけるはずだと信頼していた部分があったためです。ご紹介いただいた横井さんがREVICareerに登録されている方だとは知りませんでしたが、事実、下川様は採用側、求職者側双方と積極的にコミュニケーションを取り、互いの認識のずれを解消した上で選考へと進める道筋をつくってくださったので、その後の選考過程が非常にスムーズに進みました。
また、大企業出身の方が当法人のような中小規模の職場でご活躍いただけるか心配している部分もありましたが、その点についても下川様が横井さんの意向をしっかり確認してくださったのでありがたかったです。(藤本)
管理部門の枠にとどまらず、経営判断にも関わる活躍に期待
試用期間であることを忘れるくらい、横井さんには着任早々から即戦力として働いていただいています。業務内容の把握がとても早く、自ら必要な業務を洗い出して動いてくださるので本当に助かっています。私は運営部門の統括責任者でありながら、一時は管理部門の統括も補助していましたが、横井さんの仕事ぶりを見て、さすがに本業の方は違うなと感服しました。
また、大企業での勤務経験から運営部門の立場も理解されている横井さんは、役割の違いから運営部門と管理部門の間で軋轢が生じることがあっても、両者間の調整を見事にこなしてくれています。
さらに、大きい組織の中でさまざまな業務にあたってこられた横井さんの経験は、当法人が新しい事業を展開したり、既存の業務を改善したりしようとする場面でも活かされています。先進的な大企業の取り組みを知る横井さんの助言は大変貴重で、管理部門の枠を超えて運営部門にも影響を与えるアドバイザーとしても活躍してくれています。(司辻)
REVICareerの給付金は
中小企業の戦略的な人材採用を可能にする
今回、REVICareerを通じてのマッチング成約ということで、給付金が支給されたのも大変ありがたかったです。福祉や医療分野の人員不足が深刻化する中、人材紹介会社の高額な紹介手数料が社会問題になっていますが、このような給付金があれば中小企業も攻めた人材採用ができます。
今後は、横井さんをサポートする人材や運営部門のマネージャーも、REVICareerを通じて採用できればと考えています。福祉業界も経営に関してはシビアな視点を求められます。また、原資を活用するにあたって必要な取り組みや、介護保険以外の収入確保、職員の待遇改善も考えなければなりません。それには、民間企業、しかも大企業でさまざまなことに取り組んでこられた方の視点が欠かせないため、今後も社会福祉法人での経験の有無に関わらず、大企業出身者の採用を検討していきたいと考えています。(司辻)
社会福祉法人池田さつき会
- 管理本部 部長
- 横井 忠 様
社会貢献を実感できる
セカンドキャリアをぜひとも実現するために
大学卒業後、一部上場の大手メーカーで役職定年まで勤め上げました。そのうち30年は経理部門所属という、いわば経理畑の人間です。このスキルを活かしつつ、今後は働き方をがらりと変えてセカンドキャリアを築きたい、社会貢献を実感できるキャリアチェンジにしたいと考え、会社の早期退職制度を使って退職しました。
そして、前職で用意された再就職支援サービスを利用しながら、ゆっくりと再就職先を探そうと考えていた矢先に知ったのがREVICareerでした。とても良い制度だと思いさっそく登録したところ、池田泉州銀行様から池田さつき会をご紹介いただきました。日頃から取引のある金融機関ならではの視点で、先方が必要とする人材を当事者以上に理解していることが伝わってきたため、最初から安心してお話を進めることができました。
経営陣の熱い思いに触れ、
新たに組織を作り上げていく挑戦を決意
再就職先として社会福祉法人や学校法人の情報を集める一方で、企業会計しか経験がない自分でも社会福祉法人や学校法人の会計が務まるか、そのあたりは事前にしっかり確認しなければと思っていました。そんな中でご紹介いただいた池田さつき会様の募集要項には、「社会福祉法人の会計は未経験でもOK」と但し書きがあり、それはどういうことなのか、ぜひ直接お話をうかがってみたい思い面接を受けました。
面接では企業会計のスキルがあれば問題ないとご説明いただき、理事長、副理事長の介護事業にかける熱い思いにも触れ、自分でもお役に立てるのではないかと感じました。また、グループ会社のM&Aに伴い体制を立て直すタイミングにあるとお聞きし、前職での管理職としての経験も活かせるのではないかと考え入職を決めました。
管理部門統括者としてのやりがいを実感
運営をサポートできる喜びを感じて
経験のない社会福祉法人会計にチャレンジすることに迷いはありませんでした。新しい職場があり、そこに新しい仲間がいる――。あとはそこに入っていくだけです。すべて受け入れて前へ進もうと決めていたので、特に不安はありませんでした。
実際に入職してみると、社会福祉法人会計も根本的な部分は企業会計と同じなので、特有のルールさえ押さえておけば問題ないと分かりました。むしろ、バックオフィスを統括する管理本部長としての立場で、運営部門が事業を継続していくのに必要なサポートをすることに難しさを感じています。入職前から、経理・財務だけでなく、総務や人事の業務も統括してほしいと言われていたものの、働き始めてようやく実態が見えてきた部分もありまだ手探りの段階ですが、この新たな挑戦がやりがいにもつながっています。
業界ならではの人材不足の解決にもREVICareerが活路に
ほかの人材紹介会社と比較して、REVICareerは企業の経理・財務絡みの求人の本質を見極めていると感じました。経理・財務は企業の機密情報、金を握る職域。それだけに、企業側も簡単に経理の人材が欲しいと手を挙げにくい一面があります。その点、REVICareerでは地元企業に密着した地域金融機関が仲介役を務めるため、信頼度の高さはもちろんのこと、求職側としても本音を話せる安心感がありました。おそらく今後は、採用側としてREVICareerを活用することになるでしょう。
社会福祉法人の人手不足はますます深刻化しています。前職でも社員教育や人事評価に携わる機会がありましたが、当法人では人事戦略そのものに関わる立場となり、人材確保の問題をより一層深刻に受け止めています。そういった状況の中、地域中堅・中小企業の人材不足の問題を解決するREVICareerのようなプラットフォームは非常に有用です。REVICareerの認知度が高まり、登録者がますます増えていくことに期待しています。
池田泉州銀行
ソリューション営業部HRグループ
- 次長
- 阪井 邦匡 様
- 調査役
- 下川 彰士 様
お客さまの経営課題を解決する、
大企業での勤務経験者を探して
2018年、金融庁による監督指針改正を受け、取引先企業に対する人材紹介業務が金融機関の付随業務として認められ、当行はいち早く人材紹介事業に本格参入いたしました。
今回のケースは、北摂で介護施設を運営されている池田さつき会様が、経理をはじめとする管理部門を取りまとめられる経営人材を求めていると、営業店の担当者から連絡が入りました。幅広い知見と広い視野を持ち、俯瞰的に物事を見られる大企業出身者を採用したいという明確なご希望があったため、REVICareerを通じて横井様を推薦。その際、池田さつき会様には、REVICareerを通じて大企業人材を採用した場合、給付金が支給されることは、あえてお伝えしませんでした。給付金によりジャッジに歪みが出るのを避けたかったためです。結果的に、池田さつき会様は横井さんのスキルやお人柄だけを評価して採用を決定されました。(阪井)
ミスマッチの解消、
フォローアップの強化に尽力
今回の事例では、採用企業、求職者双方のニーズが見事にマッチしましたが、「想定以上にフットワークが重い」「マネジメントに偏りすぎて現場を見る力が乏しい」などの理由で、後からミスマッチが判明するケースもゼロではありません。そのため、求職者との面談は異なるメンバーで複数回にわたり実施し、徹底的にヒアリングを行っています。同様に、採用を希望するお客さまのニーズも細部まで掘り起こすよう努めています。取引銀行の看板を背負い、今後も継続的にお取引いただく前提での人材紹介です。ミスマッチが起きないよう最善を尽くすしかありません。
もちろん、マッチング成約後のフォローアップも大切にしています。日頃からお客さまと継続的な取引関係を築いている地域金融機関だからこそ、きめ細やかで手厚いフォローができると感じています。(下川)
人材紹介業務を
ソリューション営業のツールと捉えて
地域金融機関として人材紹介業務を行うにあたり欠かせないのが、営業店がお客さまから引き出す経営課題や求人のニーズです。人材紹介業務は取引先支援の一部。人材紹介手数料の収益性については重視していません。人材紹介によるお客さまの経営課題の解決が、経営の改善や廃業の抑制につながれば、我々金融機関の経営基盤も強くなります。
だからこそ、重要なのはREVICareerの取り組みを営業店に浸透させることです。お客さまとの関係を深めたり、新規見込み顧客との新たな接点を作ったりするのに人材活用が有効であることを認知し、営業ツールとしてどんどん活用してもらいたいと考えています。
今後も定期的に勉強会や情報共有の機会を設け、営業店の担当者から気軽に連絡をもえらえるような行内の関係づくりにも力を入れていくつもりです。(下川)
“両手型”の人材マッチングで、今後も取り組みを強化
人材紹介業務をスタートした当初は、外部の人材紹介会社に候補者の選定を依頼する、いわゆる“片手型”での人材マッチングを行っていました。しかしながら、ワンストップソリューションを望むお客さまの声もあり、自行で人材紹介を完結する“両手型”の人材マッチング実現のために行内の体制を整備。おかげさまで、お客さまのニーズにお応えできる機会が着実に増えています。
大阪のような都市圏の場合、人材不足は地方に比べると深刻化していませんが、これからの日本の労働人口の問題を考えると悠長に構えているわけにはいきません。国の政策として兼業・副業といった多様な働き方も推進される中、お客さまの事情を詳細に把握する地域金融機関だからこそお役に立てる場面はますます増えていくはずです。これからもお客さまの経営課題を解決するマッチングを実現すべく、取り組みを強化していく所存です。(阪井)