INTERVIEW

マッチング事例 インタビュー

Vol.3

総合商社出身のスペシャリストが
現場の最前線で活躍
ホールディングスの経営企画にも期待

背景・課題

コロナ禍で売上が減少したグループ会社の営業をテコ入れしたい。また、高齢となる営業部門の主力社員の後任となる幹部を獲得したい。プレイングマネージャーの役割を担える人材を希望。

成果

総合商社で営業部長、海外拠点の支店長、グループ会社社長などを歴任した人材をホールディングスの幹部として採用。ゆくゆくは、グループ全体の経営企画やコンサルティングも任せられると期待。

経営人材を採用した地域企業

株式会社アウルホールディングス アイコン画像

株式会社アウルホールディングス

執行役員
鳥越 厚樹 様
総務部人事主任
川手 悠希 様

課題は営業部門のテコ入れと主力社員の後任人事

岡山県岡山市に本社を構えるアウルホールディングスは、前身となる会社が産声を上げてからおよそ60年の間に34社の企業集団に成長しました。生活の基盤を支える環境・衛生保全はもちろん、運輸や観光、資源リサイクル、福祉や保育など地域生活に幅広く密着した事業を展開し、資源循環型社会の実現に向けて歩みを進めております。
一方で、組織が大きくなるのにともない、人手不足、人材不足といった問題にも悩まされています。古紙を再資源化した板紙の製造販売を手掛けるグループ会社のアテナ製紙では、コロナ禍で減少した売上回復のため営業のテコ入れをしたくてもマンパワーが足りず、さらには高齢化する主力社員の後任を探さなければならないという喫緊の課題を抱えていました。すぐにでも動くべきだと理解しつつも手が回らずにいたところ、日頃からお付き合いのある伊予銀行様が我々のニーズをくみ取り、松野木さんをご紹介くださいました。

執行役員 画像

執行役員
鳥越 厚樹 様

想定を上回るハイスペックな人材の紹介に驚愕

当初はアテナ製紙としての採用を考えていましたが、ご紹介いただいた松野木さんは総合商社の本社で営業部長、海外拠点で支店長、グループ会社では社長などを歴任されてきたハイスペックな人材。実際にお会いしてみたところ、管理職というポストではなく営業という仕事を求めていること、製紙業界で新たなチャレンジがしたいという熱意をお持ちであることも分かり、これはグループ企業の一社員にとどめておくのはもったいないと判断しました。そこで、親会社であるアウルホールディングスで採用し、アテナ製紙に出向していただく形を取ることにしました。
組織や職務、権限を理解して動けるミドル層の人材が常に不足している中、松野木さんのように経歴も人柄も申し分ない方をご紹介いただけて本当に幸運でした。これもひとえに、日頃から当社の経営課題を把握されている伊予銀行様の存在があってこそだと思っております。

金融機関が仲介役となるREVICareerの安心感

採用を担当する立場としては、募集の段階で優秀な人材をふるいにかけるスクリーニングをお任せできる点もREVICareerのメリットだと感じています。また、ミドル層の採用においては内定から入社までにかなりの時間を要する場合が多いものですが、このような空白期間中も伊予銀行様が松野木さまと密に連絡を取ってくださったので大変助かりました。さらに、松野木さんの採用にあたっては、年度内の入社か年度をまたいでの入社かすぐに決まらず手続き上で若干の不安がありましたが、この点においても伊予銀行様が丁寧にフォローしてくださったおかげで事なきを得ることができました。
REVICareerの給付金制度も、当社のような中小企業にとっては人材戦略の大きなサポートになります。今後もこの制度をうまく活用しながら、企業規模に見合ったミドル層の経営人材を獲得し、事業開発や情報管理、広報といった部門の強化も図りたいと考えています。

総務部人事主任 画像

総務部人事主任
川手 悠希 様

グループ会社全体の経営企画、コンサルティングにも期待

松野木さんには、アテナ製紙でさっそく実務にあたっていただいています。営業のスペシャリストとはいえ、畑違いの業界ゆえの苦労もあると想像しますが、丁寧に足場を固めながら将来的な売り上げを見越して事を進めようとする誠実な仕事ぶりには大いに感服しているところです。まずは、アテナ製紙の営業強化で成果を上げていただくのが最優先ですが、グループ会社全体の経営企画に参画し力を発揮していただく日は近いことでしょう。
脱炭素を見据えた新たな分野、マーケットの開拓という目標を掲げる当社にとって、松野木さんのような優れた経営人材を迎えられたことは大きな後押しとなりました。この成功事例がきっかけで、伊予銀行様との信頼関係もこれまで以上に確固たるものとなったと実感しています。今後はより踏み込んだご相談をさせていただきながら、事業拡大に努めていく所存です。

執行役員 / 総務部人事主任 画像
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マッチングした経営人材

アテナ製紙株式会社 アイコン画像

アテナ製紙株式会社

営業部長
松野木 一士 様

生涯現役をモットーにREVICareerに登録

総合商社では電力関連の海外営業に従事し、インドネシアをはじめとする東南アジアや旧ロシアを対象に、電力設備の輸出や変電所・発電所の施工などを手掛けてきました。インドネシアには2度駐在し、その間に大規模な火力発電所の受注も経験。帰国後も引き続き海外営業に携わり、国内向けの電力販売や発電所の運営を統括したり、子会社である発電会社の代表を務めたりしてきました。
総合商社での仕事には非常にやりがいがあり、特に不満も感じていませんでしたが、65歳の定年退職後も働き続けたいという強い思いがあり、転職を視野に入れるようになりました。そんな矢先、自社のセカンドキャリア支援プログラムの一環でREVICareerの社員向け説明会があり、そこで初めてREVICareerという制度があることを知りました。大企業から地域へ新しい人の流れを創出するという考え方や、全国の地域金融機関が厳選した企業を紹介してくれるというシステムは大変興味深く、すぐに登録を決めました。

営業部長 画像

営業部長
松野木 一士 様

REVICareerだからこそ見つけられた希望にかなう求人

REVICareerへの登録後、定期的にデータベースにアクセスする中で見つけたのがアテナ製紙の営業管理職の求人でした。電力一筋でキャリアを築いてきた私にとって、製紙業界は未知の世界です。自分に務まるか不安もありましたが、求人要件に合致しているようであり、新しい仕事に挑戦したいという意欲が湧き応募しました。
その後、伊予銀行様よりすぐに連絡があり、まずはオンラインで面談させていただきました。私の経歴がオーバースペックなのではないかとご心配もいただきましたが、現場で活躍できる仕事が希望でありプレイングもいとわないとお伝えしたうえで、親会社であるアウルホールディングスの八田社長、鳥越執行役員との面接へと進みました。面接はざっくばらんな雰囲気で話も弾み、結果的にアテナ製紙ではなくアウルホールディングスの社員として内定をいただくに至りました。勤務地は高齢の母が住む実家から程近く、母の状況が把握しやすい点も私にとって好条件で、すぐに入社の意思をお伝えした次第です。

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仲介役の金融機関の丁寧なフォローに感謝

REVICareerの最大の魅力は、地域に根付いた金融機関が企業を紹介してくれるところにあると思います。これまで地域で築き上げてきたネットワークがあるからこそ、一般には公開されていない求人情報にアクセスできるのでしょう。今回のアテナ製紙の求人も、REVICareerにしか出されていないものだったと聞いています。
また、求人側の企業と密な関係にある金融機関が仲介役というだけあり、非常に細やかなフォローをいただけたことも求職者側にとって大きな安心材料でした。当時、私は東京在住で、アテナ製紙およびアウルホールディングスの本社は岡山、勤務地となるアテナ製紙の支店は大阪と地理的に距離が離れた状況にありましたが、選考過程でやりづらさを感じることは一切ありませんでした。すべては、仲介役である伊予銀行様のレスポンスが早く、ささいなことにも丁寧にご回答くださったからだと感じています。

エンドユーザーの顔が見える営業にやりがい

異業種への転職ということで、特有の知識や商習慣の理解に奮闘している最中ではありますが、60歳を過ぎても新たな挑戦の機会をいただけて大変ありがたく思っています。前職では「電力」という目には見えないものを商材としてきましたが、現在扱っているのは「紙」。エンドユーザーの利用シーンを想像しながら仕事ができる点に大きな魅力を感じています。取引先との信頼関係の構築は道半ばですが、本社の営業担当と密に連携を取りながら、顧客のニーズに応えられるよう研鑽を積みたいと考えています。
親会社であるアウルホールディングスからは、いずれグループ全体の経営企画やコンサルティングにも力を貸してほしいと言われています。グループ会社の中には産業廃棄物の焼却事業を行う会社もあり、ボイラーから発生する蒸気を有効活用するといった構想もあるようです。これまで私が培ってきた経験を直接的に生かせる場面もあるのではないかと、ますます夢を膨らませています。

営業部長 画像

マッチングを仲介した地域金融機関

株式会社伊予銀行 アイコン画像

株式会社伊予銀行
法人コンサルティング部
次長 松本 慎一 様
課長代理(人材紹介担当)橋本 真樹 様

片手型から両手型に移行し、人材紹介の質を高める

人手不足によって成長の実現に悩む中小企業の課題を解決し、地域経済の活性化に向けた好循環を生み出すことを目的に、当行も2020年4月から人材紹介事業に乗り出しました。経営陣自らがこれを重点的に推し進めていくという方針を打ち出したことにより、2人体制だったチームは5人体制へと拡張。今後もさらなる体制強化を指向しているところです。
REVICareerについては、大企業から地域の中小企業への人の流れを創出するというその考え方に共感し、発足時点から参画させていただいております。当初は人材紹介会社にご協力いただきながらの片手型業務を中心としていましたが、現在は両手型業務を重視。企業側と求職者側双方のニーズを把握できる両手型の案件を数多く手掛けることで、人材紹介の質をより一層高めていこうとしています。両手型の案件を受注した場合は、マストでREVICareerに掲載するという行内ルールも設けています。

次長 画像

次長
松本 慎一 様

人材紹介業務が本業にもたらす成果は絶大

当行では、法人コンサルティング部の中で人材紹介業務を行っています。人材紹介業単体での収益を重視するなら子会社化するという考え方もありますが、我々の目的はあくまでもお客さまの課題解決と事業発展の支援です。その入口となる事業性評価を軸に、人事制度コンサルティングや企業年金を専門とする行内の他部門と連携を図りながら、魅力のあるサービスの提供、会社づくりを目指しています。
また、人材紹介の取り組みは、お客さまだけでなく我々にとっても大きなメリットがあると考えています。他部門との相乗効果が得られるだけでなく、企業理解を深めるノウハウの蓄積にもつながるからです。私自身、営業店にいたときは企業を財務諸表ベースで見ることが多く、企業の組織や細かな業務内容、職種まで把握できていなかったことに気付かされました。人材紹介業務を通して培われる「目」は、銀行の本来の業務にもプラスに働くと確信しています。

課長代理(人材紹介担当) 画像

課長代理(人材紹介担当)
橋本 真樹 様

期待を上回る人材の紹介に感謝の言葉も

今回は、コロナ禍で売上が減少したアテナ製紙様から、営業のテコ入れをしたいとのご相談をいただきました。しかも、主力となる営業部門の社員の方がご高齢で、その後任となる幹部を求めているとのお話でした。我々としては、REVICareerにご登録の松野木様を含め5名の求職者を推薦させていただきましたが、書類選考を通過したのは松野木様だけでした。
松野木様は5大商社のうちの1社で営業部長や支店長、関連会社の社長などを歴任してきたすばらしいご経歴の持ち主で、面接には親会社であるアウルホールディングスの代表である八田社長も同席されることとなりました。その結果、松野木様のスキルを存分に生かしてもらうためには、アウルホールディングスとして採用し機動性を高めるのが得策との判断がなされました。「これほどまでに期待値を上回る人材を紹介してもらえるとは思わなかった」という感謝の言葉をいただき、こちらも大変うれしく思っております。

次長 / 課長代理(人材紹介担当) 画像

企業の成長と発展を支えるのが究極のソリューション

人材紹介は成約がゴールではありません。ご紹介した方が入社後に力を発揮し、業績アップに貢献することこそがゴールです。そのための環境づくりを側面から支援する責任も我々にある――。アフターフォローにも力を入れ、成約後もその企業の成長と発展を全力でサポートしていくことが究極のソリューションであり、それが当行の成長にもつながると考えています。たとえば、ご紹介した方を窓口に新たな取引や求人のお話をいただくことも多々ありますし、ご紹介した方がM&Aの責任者として当行の担当部門と手を組み、事業拡大に乗り出したという事例もあります。
当行が人材紹介業務をスタートさせてから、これまで成約に至った件数は愛媛県内に限るとおよそ200件。その求職者の半分が愛媛県外在住の方々でした。地域への人の流れをつくるという意味でも、我々が果たす役割は大きいと自負しております。今後も人材紹介業務を通して、企業の発展や地域創生に寄与できれば幸いです。

株式会社伊予銀行 ロゴ画像
株式会社伊予銀行 外観画像